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建売住宅と注文住宅の割合はどちらが多い?地域性とメリットで徹底比較

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住まい選びの際に、建売住宅を購入するか注文住宅を建てるかで悩む人は多いでしょう。
そこでこの記事では、土地から住まい探しをする方に向けて、建売と土地付注文住宅の建築割合を全国平均・都市部・地方と3パターンに分けて解説します。

また、建売住宅と土地付注文住宅それぞれの特徴やメリットもお伝えするので、総合的に判断して自分たちにあう住まいを見つけてくださいね。

割合にすると建売住宅が約45%、土地付注文住宅が約55%

建売住宅と土地付注文住宅では、どちらを購入する人の割合が多いのかデータをもとに全国平均を調べました。
住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」調査結果によると、2020年に全国で建てられた建売住宅は19,691件、土地付注文住宅は23,892件となっています。
土地購入を前提に住まい探しをする方の場合、割合にすると建売住宅が約45%を占め、土地付注文住宅は約55%となります。

単純にデータ化すると、全国的に見て土地付注文住宅が建売住宅を1割近く上回る結果となりました。
ただし、土地価格は都市部と地方で大きく異なるため、建築割合も必然的に地域間で異なることを覚えておきましょう。

建売住宅と土地付注文住宅、それぞれの購入価格は?

同じくフラット35の利用者調査によると、2020年の建売住宅購入価格の全国平均は3,495万円、土地付注文住宅では4,397万円となっています。
土地付注文住宅を検討する場合は、建売住宅より1,000万円近く予算が高くなることを押さえておくとよいでしょう。

建売住宅と土地付注文住宅、それぞれの世帯年収・住宅面積・敷地面積などを調査

建売住宅と土地付注文住宅の購入割合は上記でお伝えしたとおりです。
ここでは、どちらにするかの決め手になり得る5項目の全国平均値をそれぞれお伝えします。

<建売住宅(購入価格平均:3,495万円)>
・年齢:約39歳
・家族数:3.1人
・世帯年収:約560万円
・住宅面積:約100m2(約30坪)
・敷地面積:約140m2(約42坪)
<土地付注文住宅(購入価格平均:4,397万円)>
・年齢:約37歳
・家族数:3.3人
・世帯年収:約635万円
・住宅面積:約111m2(約34坪)
・敷地面積:約219m2(約66坪)

建売住宅と土地付注文住宅では世帯年収敷地・住宅面積の項目に大きな違いがあり、この2点がどちらにするかを決めるうえで比較のポイントとなるでしょう。

とくに敷地面積に関しては土地付注文住宅のほうが約80m2、坪数に換算すると約24坪ほど広く余裕があります。
土地付注文住宅であれば、カーポート2台分は楽々と確保でき、さらにガーデニングやバーベキューを楽しめるゆったりしたお庭のある家が手に入るでしょう。
建売住宅の場合でも40坪ほどあればカーポート2台分とバルコニー程度のちょっとしたお庭は確保できます。
しかし、それぞれ土地付注文住宅より一回りコンパクトになり、使い勝手としては窮屈さを感じる人もいるかもしれません。

地域差で比較:都市部は建売住宅が約6割を占める

上記でお伝えしたように、建売住宅と土地付き注文住宅では都市部と地方で地域差があります。
東京・神奈川・愛知を例に建売住宅と土地付注文住宅の件数をまとめました。

建売住宅 土地付注文住宅
東京都 3,583件(約70%) 1,633件(約30%)
神奈川県 2,712件(約63%) 1,564件(約37%)
愛知県 1,550件(約60%) 967件(約40%)

参照:住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」

東京・神奈川・愛知などの都市部では建売住宅が約6割を占めています。
全国的には建売住宅のほうが土地付注文住宅より建築数は少ないですが、都市部では全国平均と逆転する結果となっています。

都市部で注文住宅より建売住宅の割合が高くなる理由

都市部では、以下の理由で建売住宅の割合が高くなっているようです。

①建売住宅のほうが土地付注文住宅より価格が安い

住宅市場では、建売住宅のほうが土地付注文住宅に比べて安い傾向があります。
理由としては建売住宅の場合、建設会社が土地をまとめて購入して数棟に区切り、土地と建物をセットにして効率的に販売することでコスト面が有利になることが挙げられます。
都市部になるほど土地の価格が高くなるので、販売価格の安い建売住宅のほうが購入者の予算にマッチするケースが多く、購入件数の割合が多くなることを知っておきましょう。

②建売住宅のほうが物件数が多く希望のエリアで家を見つけやすい

都市部では土地付注文住宅より建売住宅の物件数のほうが多いことも、都市部での建売住宅の割合が高くなる要因になっています。
とくに、エリアを優先して購入したい場合は建売住宅のほうが希望の物件を見つけやすいでしょう。
これらの地域性から、都市部では建売住宅のほうが購入者の希望に叶うことが多く、土地付注文住宅は住まい探しの早い段階で候補から外れてしまっていることも考えられます。

予算4,000万で比較:都市部の土地付注文住宅と建売住宅の間取り

では次に、予算4,000万円(両者の全国購入価格の平均値)で比較した場合、都市部では注文住宅と建売住宅でそれぞれどのような間取りの家が購入できるのか見ていきましょう。
フラット35の利用者調査では、2020年の都市部の土地付き注文住宅の平均価格は首都圏が5,162万円・近畿圏4,540万円・東海圏4,412万円と、全国平均(4,397万円)より高くなっています。
予算4,000万円と仮定した場合、都市部ではそれぞれ以下のようなイメージの住宅が購入可能です。

<都市部の土地付注文住宅(予算4,000万円)>
・敷地面積:約75m2(23坪)
・建物面積 :約68m2(20坪)
・間取り:3LDK(LDK16畳・2F洋室約5~6畳×3部屋)
・駐車場:1台分
・施工会社:ローコストハウスメーカー(坪単価20万〜50万)
<都市部の建売住宅(予算4,000万円)>
・敷地面積:約129m2(39坪)
・建物面積 :約102m2(31坪)
・間取り:4LDK
・駐車場:2台分
・施工会社:ローコストハウスメーカー(坪単価20万〜50万)

予算4,000万円で都市部で住宅を購入する場合、土地付注文住宅のほうが一部屋分少なく、全体的にコンパクトな間取りになることが多いようです。
また、土地付注文住宅では駐車場を2台分確保するのも難しいかもしれません。
都市部で住宅を購入する際は、土地付注文住宅と建売住宅では敷地面積や建坪、駐車場の数などに違いがあることを押さえておきましょう。

地域差で比較:地方は土地付注文住宅のほうが多い

では次に、北海道・静岡県・高知県を例に建売住宅と土地付注文住宅の件数や割合を見ていきましょう。

2020年 建売住宅・土地付注文住宅の件数まとめ(北海道・静岡県・高知県)

建売住宅(%) 土地付注文住宅(%)
北海道 156件(約17%) 776件(約83%)
静岡県 384件(約40%) 565件(約60%)
高知県 24件(約13%) 161件(約87%)

出典:住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」

人口に対して土地に余裕がある上記3県をはじめ地方では、土地付注文住宅が6~8割を占める結果となっています。
土地から購入する場合は、宅地が十分にある地域ほど注文住宅で建てる割合が高くなるといえるでしょう。

地方で注文住宅が選ばれる理由やメリット

地方では、以下の理由で土地付注文住宅の割合が高くなっています。

①土地価格が安く注文住宅でも総額が建売と変わらない

地方など土地が広大にある地域では、土地から購入しても建売で購入してもそこまで大きく価格差が生じるケースは少ないです。
建売住宅は地価が高い都市部ではコスト面で有利ですが、宅地が十分にある地方では価格面で比較したときに建売住宅を選ぶメリットはほぼないに等しいでしょう。
地方では土地から購入するケースの場合、注文住宅のほうがスタンダードであるといえます。

②建売物件の販売件数が少ない

都市部とは逆に、地方では建売物件の販売件数が少ないことも地方で土地付注文住宅が選ばれる理由になっています。
建売物件の販売が少なければ選びようがないですし、そもそも宅地が十分にあるので、自然と土地から購入して注文住宅を建てる割合が高くなっているようです。

予算4,000万で比較:地方の土地付注文住宅と建売住宅の間取り

一口に地方といっても地域によって違いはありますが、都市部と同じく予算4,000万円で比較した場合、それぞれどのような間取りの家が購入できるのか見ていきましょう。

<地方の土地付注文住宅(予算4,000万円)>
・敷地面積:約165m2(50坪)
・建物面積 :約115m2(35坪)(LDK17畳、洋室約6畳×3部屋、8畳1部屋程度)
・間取り:4LDK
・駐車場:2台分
・施工会社:中堅ハウスメーカー(坪単価50万円前後)
<地方の建売住宅(予算4,000万円)>
・敷地面積:約165m2(50坪)
・建物面積 :約105m2(32坪)
・間取り:4LDK
・駐車場:3台分
・施工会社:大手ハウスメーカー(坪単価70万円〜150万円)

地方で住宅を購入する場合は、注文住宅でも建売住宅でも大きな違いはないようです。

都市部より住宅に予算をかけられるようになるので、施工会社を選ぶこともグレードの高い家を購入することもできる点は地方ならではの魅力といえます。
このように、住まい選びの選択肢が広がるのも地方で家を建てる際の特徴として押さえておきましょう。
また、建売住宅を選ぶ場合は、エリアによっては予算4,000万円で大手ハウスメーカーの住宅を購入することも可能です。

メリットで比較:注文住宅メリット・デメリット・おすすめな人とは

住まい選びをするうえで割合を気にするほかに大切な要素となるのが、注文住宅と建売住宅ではどちらが自分たちのライフスタイルに適しているのかという点です。
上記で解説した住宅予算や購入エリアといった条件に加え、それぞれの住宅の特徴やメリットとも照らし合わせて住まいの優先順位を整理しましょう。

注文住宅のメリット

注文住宅のメリットは以下のとおりです。

・間取りを自由設計できる
・好きなハウスメーカーを選ぶことができる
・建築中の施工状況を確認できる

注文住宅は、自分たちのライフスタイルに合った間取りを設計できるのが醍醐味です。
ほかにも、内装や外観デザインなどを自分好みのテイストにスタイリングできるのがメリットといえます。

注文住宅のデメリット

注文住宅のデメリットは以下のとおりです。

・コストが割高となる
・入居までに半年から1年ほどかかる
・結果的に建売とほとんど変わらないケースもある

建築知識の乏しい方の場合、注文住宅で建てたとしても結果的に建売とあまり変わらない可能性があることも知っておきましょう。
また、一からオーダーメイドで作っていくため、打ち合わせ回数が多く、入居までには早くても半年ほど時間がかかることもデメリットです。

注文住宅がおすすめな人とは

注文住宅は以下のような人におすすめです。

・間取りやデザインにこだわりたい人
・家づくりにこだわりがある人
・家づくりに積極的に携わりたい人
・比較的予算に余裕がある人

自由設計にこだわりがある人、自分達だけのオンリーワンの家作りをしたい人は注文住宅がおすすめです。
打ち合わせ回数や自分で色々と建築知識を吸収することを苦に思わない人であれば、注文住宅ならではの素敵なマイホームが手に入るでしょう。

メリットで比較:建売住宅のメリット・デメリット・おすすめな人とは

では次に、建売住宅のメリット・デメリットについて見ていきましょう。

建売住宅のメリット

建売住宅のメリットは以下のとおりです。

・価格が注文住宅より安いことが多い
・物件数が多い
・すぐに入居できる
・実物を見て決められる

このように購入前に実物を見学できる、契約手続きが完了したらすぐに入居できるなど、住宅知識が乏しい人でもわかりやすく安心して購入できるのが建売住宅ならではのメリットです。
注文住宅より500万円~1,000万円近く価格を抑えられるのも、どちらに決めるか選択するうえでポイントになるでしょう。

建売住宅のデメリット

建売住宅のデメリットは以下のとおりです。

・間取りの変更は不可能
・建築過程を確認できない
・オリジナリティに欠ける

建売住宅は建物の企画から施工、販売までを業者が一括して行うので、購入する側は間取りを変更することができません。
リビングをもう少し広くしたい、クロスはこの柄がいいといった注文住宅のような自由設計は不可能であり、柔軟性に乏しいのがデメリットです。

また、アフターサービスがどの程度充実しているのか確認することも大切です。
ハウスメーカーの建売住宅であれば注文住宅と同様のアフターサービスが受けられますが、不動産会社が販売する物件などを購入する場合は、点検や補償対象がどこまでなのかなど、購入後のサービス内容をしっかり確認しましょう。

建売住宅がおすすめな人とは

建売住宅は以下のような人におすすめです。

・すぐに入居したい
・あまり負担をかけずに家を購入したい
・費用をなるべく抑えたい
・実物を見て納得してから購入したい

何度も打ち合わせをしたり、展示場を見て回ったりという手間や時間を省きたい人、なるべくリーズナブルに家を購入したい人は建売住宅がおすすめです。

また、建売住宅のなかにはハウスメーカーが手がける物件もあり、注文住宅と同等のクオリティのものも存在します。
建売か注文住宅かで迷ったら、好みのハウスメーカーが現在販売している建売物件はないか相談してみましょう。

この記事のまとめ

地域性とメリットを整理して最適な住まい探しをしよう

土地から住まい探しをする場合、全国的にはやや注文住宅の割合のほうが多くなっています。しかし建売住宅と注文住宅では、その割合に地域差があること、そして何より自分たちのライフスタイルや価値観が住まい選びに大きく影響することを覚えておきましょう。今回ご紹介した内容を参考にして、自分たちに最適な住まいを見つけてくださいね。

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