工務店の見積もりで確認すべきポイントとは?注文住宅の見積もりに関する疑問を徹底解説
工務店で注文住宅を建てる場合、契約する前に見積もりをとるのが一般的です。
しかし、初めて注文住宅を建てる人にとって、注文住宅の見積書は見慣れたものではなく、どの部分をどのように確認するべきなのか分からないというケースは少なくありません。
そこで今回は、工務店の見積もりで確認すべきポイントについて、分かりやすく解説していきます。
注文住宅の見積もりは、大きな金額が関わる重要なものです。これから注文住宅を建てようとしている人は、押さえるべきポイントをしっかりと理解しておきましょう。
注文住宅の見積書の内訳を理解しよう
カテゴリー | 工事内容 |
---|---|
建築本体工事 | 仮設工事 |
土工・基礎工事 | |
木工事 | |
屋根・石・塗装工事 | |
左官・タイル工事 | |
電気・吹付工事 | |
内装工事 | |
設備工事 | 給排水衛生設備工事 |
空調・換気設備工事 | |
付帯工事 | 外構工事 |
ガス・外部配管工事 | |
その他 | |
諸経費 | (建築本体工事+設備工事+付帯工事の10%前後) |
まずは、注文住宅の見積書に記載される内容の内訳を理解することから始めましょう。注文住宅の見積書の内訳は、大きく分けると以下の4つの項目に分類できます。
・設備工事費
・付帯工事費
・諸費用
それぞれの内訳が具体的にどのような費用であるのかを解説していくので、内容を把握しておきましょう。
本体工事費
本体工事費とは、建物そのものの工事に対してかかる費用のことです。 例えば、住宅を建てるための基礎部分の工事や、屋根や外壁、骨組みなどの住宅本体を組み立てていく工事がこれにあたります。
本体工事費は、注文住宅そのものを建てるためのメインとなる費用であるため、見積書の合計金額の7〜8割程度を占めることが多いと覚えておきましょう。
設備工事費
設備工事費とは、住宅内で使用される設備の取り付けや配管にかかる費用のことです。 たとえば、キッチンや浴室、トイレ、給湯器などの住宅設備を設置するための工事や、空調設備、給排水の配管、換気システムの取り付けなどがこれに該当します。
設備工事費は、住宅の快適さや利便性に直結する部分の費用であるため、重要な項目となります。設備のグレードや設置範囲によって費用が大きく変わるため、見積書の合計金額の1〜2割を占めることが一般的です。
付帯工事費
付帯工事費とは、家本体に付帯する形で必要となる工事にかかる費用のことです。 たとえば、家の敷地内に設ける庭や駐車スペースなどの外構工事や、電気やガス、水道などを引き込むための工事にかかる費用が、付帯工事費に分類されます。
土地の状態などによって付帯工事費の金額は大きく異なりますが、一般的には見積書の合計金額の1〜2割程度を占めるケースが多いでしょう。
諸費用
諸費用とは、注文住宅を建てる際に、建築工事以外にかかる費用全般を指します。 例えば、不動産取得税や登録免許税などの税金関係の費用や、住宅ローンを利用するための手数料や保証料、住宅に対する火災保険料などがあります。
諸費用は、見積書の合計金額の1割以内におさまるのが一般的ですが、早い段階で現金払いが必要となるものも多いので、予め準備しておくようにしましょう。
注文住宅の無料見積もりは可能?
注文住宅を検討し始めたとき、とりあえず見積もりをとって大まかな費用を把握したいと考えるのはよくあるケースですが、無料で見積もりをとることは可能なのでしょうか?
注文住宅の見積もりは、一般的に無料で依頼することが可能です。
ただし、規模が小さく少人数で経営している工務店や、個人の設計事務所を持っている建築家に直接依頼する場合は、見積もりの作成を有料としているケースもあります。
いわゆる大手のハウスメーカーや、規模がある程度大きくなっている工務店では無料で見積もりを出してくれるケースが多くなっていますが、念のため依頼する前に無料か有料かを確認しておくとよいでしょう。
注文住宅の見積もりで削れるところはある?
注文住宅の見積もりをとって確認したあと、もう少し予算を削りたいと感じるケースは少なくありません。
そんなとき、見積書の金額から削れるところはどのように探していけばよいのでしょうか?
ここでは、注文住宅の見積もりで予算を削りたい場合のポイントを3つ挙げて解説していきます。
具体的にどのように予算を削ればよいのか、詳しく把握していきましょう。
設備のグレードを見直す
注文住宅の見積もり金額が思ったよりも高くなってしまう場合の多くは、必要以上に設備のグレードが高くなっている可能性が考えられます。
例えば、キッチンに取り入れる設備で不要なものはないか、浴室に入れる機能は実際に使いこなせるかなど、それぞれの設備の細かい機能の必要性を見直してみましょう。
便利ではあるもののグレードを下げても不便ではないという部分があれば、グレードを少し下げて費用を削ることを検討してみてもよいかもしれません。
家全体の広さを見直す
家全体の広さを見直すことで、見積もり金額を大幅に削ることが可能なケースは多くあります。
注文住宅を検討し始めた段階では、家の広さを重視して考えがちですが、家が広くなればなるほどかかる費用が高くなってしまうことも忘れてはいけません。
また、家は必ずしも広ければよいとは限らず、掃除の手間や家事の動線、家庭内でのコミュニケーションの取りやすさなど、家全体を少し狭くしたほうがメリットを感じられる部分もあります。
見積もり金額を大幅に削りたい場合は、家全体の広さを見直して費用を削ることを検討してみるとよいでしょう。
部屋の配置を見直す
部屋の配置を見直すことで、見積もり金額を削ることも可能です。
例えば、部屋の数を少なくして壁の部分を減らすことで、建材費を削ることに繋がります。
ほかにも、浴室やトイレなどの水回りスペースをなるべく一箇所にまとめた配置にすることで、配管工事の費用を削ることもできます。
見積もりが高いと感じた場合は、間取りのシンプルさを意識して部屋の配置を見直してみるとよいでしょう。
工務店の見積もりが遅いって本当?
ハウスメーカーに比べて、工務店は見積もりが遅いというイメージを持っている人は多いかもしれませんが、実際のところはどうなのでしょうか?
ここでは、工務店で注文住宅を建てることを検討している人のために、工務店の見積もりのスピードについて解説していきます。
ハウスメーカーに比べると遅いケースも
工務店は、ハウスメーカーに比べると見積もりに時間がかかるケースは実際にあります。
大手のハウスメーカーでは、大まかな見積もりを作成するためのテンプレートのようなものがあり、ざっくりとした見積もりを素早く作成することが可能です。
これに対し、規模があまり大きくない工務店では、見積書に記載する費用の一つ一つを毎回確認し、できる限り正確な費用の内訳を算出したうえで作成するため、ハウスメーカーよりも遅くなりがちです。
工務店に見積もりを依頼する場合は、ハウスメーカーよりもやや時間がかかることを予め頭に入れておくとよいでしょう。
期間の目安と進捗状況の確認が大切
工務店の見積もりが遅いことで困ってしまったり不安になってしまったりすることを防ぐには、見積もりにかかる期間の目安と進捗状況の確認が大切です。
最初に見積もりを依頼する時点で、だいたいどのくらいで見積書を作成してもらえるかという期間の目安を確認しておくことで、安心して見積もりを待つことができるでしょう。
また、見積もりが遅くて不安なときは、こまめに進捗状況を聞いてみましょう。見積もりの作成作業がきちんと進んでいることが確認できれば、多少時間がかかっても安心できそうですよね。
今回は、工務店の見積もりについて、ポイントを押さえながら解説してきました。
これから注文住宅を建てることを検討している人は、今回解説した内容を参考に、まずは見積もりを依頼することから始めてみましょう。
見積もりを依頼したあとも、見積書の見方や費用の削りかたを確認したいときや、見積もりが遅くて不安になったときは、この記事を読み返してみてくださいね。
本記事は、住まいの価値を深く理解し、家づくりの夢を現実にするための情報を提供することに活力を注いでいる「OSUSUME HOUSING 運営事務局」によって執筆されました。東海エリアを中心に、全国の住宅情報を厳選し提供しています。